オランダに引っ越したら、銀行口座はいつ作ればいいのでしょうか。「BSNがまだない」「ホテルに滞在中」「給与の振込先を早く伝えたい」という人も多いと思います。
結論からいうと、BSNを待たずに申込を始められる銀行はあります。 ただし、住所証明がないと使えない銀行もあるため、今ある書類で実際に利用できる口座を選ぶことが大切です。
最初の銀行口座は、この3パターンで考えればOK
住所もBSNもまだ: bunqを先に確認。BSNは原則90日以内に提出する仕組みです。日本からの申込可否は本人確認・居住条件によります。
オランダの住所がある・BSN待ち: ABN AMROが候補。BSNは後から出せますが、住所証明が承認されないと口座を使えません。
口座維持費を抑えたい: Revolut Standardも比較。無料プランがあり、オランダ居住者は条件を満たすとNL IBANを利用できます。
オランダ到着直後に比較したい銀行口座
最初から最も金利が高い銀行や多機能な有料プランを選ぶ必要はありません。ここでは開設条件、実際に使い始めるまでの手順、月額料金を優先して比較します。
| 銀行・プラン | 口座維持費 | BSN取得前の申込 | 最初に注意すること |
|---|---|---|---|
| bunq Free デジタルカード中心 | €0/月 Coreは€3.99/月 | 可能と公式案内 90日以内に提出 | Freeは物理カードなし。本人確認・居住条件の審査あり |
| ABN AMRO Basic Payment Package | €4.30/月 | 可能と公式案内 120日以内に提出 | 外国のパスポートでは住所証明の承認まで口座を利用できない |
| Revolut Standard | €0/月 物理カード配送は別料金 | 申込時の本人確認・税務情報に依存 | NL IBANはオランダ居住者としての条件を満たした場合 |
| Rabobank Rabo Standaard | €3.60/月 | 到着前・BSNなしの開設を前提にしない | 住民登録後、長く使う銀行として比較候補 |
月額料金は各社の通常プラン。開設キャンペーン、学生向けプラン、カードの配送・追加費用は含みません。金額と必要書類は申込前に公式画面で再確認してください。
銀行口座は、この順番で用意しよう
オランダでは銀行口座と住民登録が関連しますが、すべての手続きを同時に終える必要はありません。
- 渡航前:決済手段と現地口座の候補を確保する 日本で使っているカードを複数枚用意し、ユーロの資金移動方法を確認します。bunqは渡航前から申込を始められると案内していますが、利用できるかは本人確認・居住条件で決まります。
- 到着前後:住民登録の予約・住所の確保 4か月を超えて居住する人は原則、到着後5日以内に自治体へ住民登録します。予約待ちがあるため出発前から確認しましょう。住民登録・BSNの取得手順 →
- 手元の書類で銀行に申し込む BSN待ちならbunqやABN AMROを比較します。ただしABN AMROは居住を証明する書類が承認されるまで使えないため、入居・登録の予定と合わせて選びます。
- BSNを取得したら銀行へ提出する bunqは90日、ABN AMROの通常口座ページでは120日以内と案内されています。BSNと住所証明は別々の提出項目です。銀行から届く通知を確認しましょう。
- 実際に使えるか少額でテストする 給与振込用IBANを確認し、少額の送金、店舗決済、オンライン決済、必要なら口座振替を試します。家賃や保険などの支払い先を変更するのはその後です。
ABN AMROは日本のパスポートなどで申込む場合、オランダ居住を証明する書類の提出を求めます。BRP登録証明などが承認されるまで、口座の利用は始められません。外国人居住者向けの書類申告フォームも案内されています。受け付ける住所証明を公式サイトで確認 →
必要書類は何?BSN・住所証明・日本のパスポートを整理
最初に覚えておくと便利なのが、BSNと住所証明は別物ということです。
- BSN(市民サービス番号):オランダの行政・税務などに使う個人番号。長期居住者は自治体の住民登録を通じて取得します。
- BRP(住民登録簿):住所などの住民情報を登録する仕組み。銀行が必要とする住所証明は、BRPの登録証明などで求められます。
- パスポート:日本の有効なパスポートは銀行の本人確認に利用できる場合があります。読み取り方式や、追加の滞在許可証・居住証明を求められる場合があります。
- 税務上の居住地・納税者番号:オランダ以外に納税義務がある人は、その申告が必要になることもあります。
- オランダの住所・携帯電話:銀行によって公式の居住住所、郵送先、SMS認証やアプリ認証が必要になります。
日本からの駐在員なら、勤務先が銀行の紹介や口座開設支援を用意していることがあります。会社手配の有無を確認してから申込むと、余分な口座を作らずに済みます。
bunq:BSN取得前から動きたい人の第一候補
bunq(バンク)はオランダのデジタル銀行です。外国人居住者向けの公式ページで、BSNがまだなくても申込を始められ、90日以内に提出すると案内しています。渡航前に申込を始められるとも説明されていますが、日本にいる人が必ず承認されるという意味ではありません。
bunq FreeとCore、どちらを選ぶ?
| プラン | 月額 | どんな人に? |
|---|---|---|
| Free | €0 | まず口座とデジタルカードを試したい人。物理カードは付かない |
| Core | €3.99 | 物理カードも使いたい人。銀行口座を日常の支払手段として利用したい人 |
| Pro / Elite | €9.99 / €18.99 | 複数口座、外貨、旅行などの追加機能を使いこなす人向け |
最初はFreeで開設条件を確認し、物理カードが必要になったらCoreを検討すれば十分です。物理カードの有無や本人確認完了前の利用制限は、申込画面で確認してください。
また、bunqはオランダのオンライン決済サービスiDEAL | Weroの参加銀行として掲載されています。給与受取だけでなく、現地のネットショッピングにも利用しやすい候補です。
bunqでBSNなしの開設条件を確認する →料金・カード:bunq公式プラン比較。BSNに関する条件は外国人居住者向けページを参照。
ABN AMRO:現地住所があるなら、有力な生活用銀行
ABN AMRO(エービーエヌ・アムロ)は、オランダで長く生活する人が検討したい大手銀行です。通常のBasic Payment Packageは月額€4.30で、デビットカードとネットバンキングが含まれます。
BSNが届く前でも申込を始められ、公式の通常口座案内では開設後120日以内の提出とされています。ただし、外国のパスポートで申し込む場合は、オランダの居住を示す書類の提出・承認が必要です。
日本人の開設手順
- オランダの居住住所と、自分に必要な滞在書類を用意する。
- ABN AMROアプリから口座開設を開始し、日本のパスポートなどで本人確認する。
- 銀行から求められた住所証明をアップロードする。承認されるまで口座の利用は始められない。
- BSNを取得したら別途登録する。住所証明にBSNが記載されていても自動登録されません。
- IBANとカードが利用可能になったら、給与や生活費の引落先を設定する。
「大手だから絶対に開きやすい」のではなく、住所が決まり、必要書類をそろえられる人にとって有力という位置づけです。
ABN AMROの口座開設を公式で確認 →Revolut:費用を抑えたい人の有力な選択肢
Revolut(レボリュート)はStandardプランなら口座の月額料金が無料です。ユーロ送金、日常の支払い、外貨管理もアプリで完結できます。オランダに居住し、必要な書類などの条件を満たした利用者にはNLから始まるIBANが提供されます。
ただし、登録直後から必ずNL IBANになるわけではありません。現在保有しているIBANやオランダ支店への移行状況はアプリで確認してください。Standardの最初の物理カード自体は無料ですが、オランダ国内の通常配送は€7.99。バーチャルカードは無料です。
月額を抑えやすい反面、本人確認や税務上の居住地、オランダ居住者としての条件次第で利用できる機能が異なります。BSNがまだない段階で無条件に開設できる銀行として扱わず、本人確認の案内に従ってください。
Revolutの無料・有料プランを比較する →オランダでは「NL IBAN」と「iDEAL」を確認しよう
オランダで生活するなら、口座番号(IBAN)だけでなく、ネットショッピングで使えるiDEAL | Weroへの対応も確認すると便利です。これは銀行アプリで決済を承認するオランダの代表的なオンライン決済方式。2026年から段階的にWeroへ移行しています。
bunq、ABN AMRO、Revolut、Rabobank、N26などは、公式の参加銀行一覧に掲載されています。iDEAL | Weroの参加銀行一覧を見る →
原則として、EU・EEAの対象となるユーロ口座のIBANを、国コードがNLではないという理由だけで給与振込やSEPA口座振替から拒むことは禁止されています(IBAN差別)。ただし、企業・サービスの古い入力画面で不便が生じる場合があるため、NL IBANは実務上便利です。オランダ中央銀行の説明 →
日本からユーロを送るには?口座を開いたら受取額を比較
日本にいるうちに送金方法を調べておき、オランダの銀行口座が使えるようになったら生活費を送る方法を選びましょう。銀行経由の国際送金だけでなく、Wiseなどの送金サービスを利用する方法があります。
比較するときは「送金手数料が無料」という表示だけで決めず、同じ日本円を送ったとき、最終的に何ユーロ受け取れるかを確認します。海外へのまとまった送金なら、為替レートと受取額を複数サービスで見積もると判断しやすいです。
給与受取・家賃・公共料金の支払いに必要な口座を整えましょう。
もう一度銀行を比較する ↑手数料と為替レートを含めた実際の受取額を比較。
Wiseの手数料と使い方を見る →よくある質問
A. bunqは90日以内、ABN AMROの通常口座ページは120日以内の後日提出を案内しています。ただし、本人確認や住所の審査が必要で、特にABN AMROは住所証明が承認されるまで利用できません。
A. パスポートは本人確認に使えても、それだけで利用開始が保証されるわけではありません。銀行によって住所、税務情報、追加の滞在書類が必要です。
A. 銀行が求める正式な居住地の証明として認められるかは別問題です。単なる宿泊先をBRP登録済みの住所と同じものとして扱わず、申込前に確認しましょう。
A. デジタルカードや対応するスマートフォン決済を利用できますが、Freeには物理カードが付きません。現地でカード本体を使いたいならCoreなども比較してください。
A. 対象となるEU・EEA内のユーロ口座については、IBANの国コードだけを理由とする拒否は原則認められません。実際の振込対応や本人確認は勤務先・銀行と確認してください。
A. 最初は「開設できる・使える」を優先して構いません。住民登録と給与振込が安定したら、月額料金や貯蓄金利を比較し直しましょう。後から見直す方が簡単な場合もあります。
まとめ:最初の口座を作り、生活が落ち着いたら見直そう
オランダに来たばかりなら、BSNがなくても申し込めるか、住所証明はいつ必要か、実際に支払いに使えるかの3点で選ぶと迷いません。bunqはBSNの取得待ち、ABN AMROは住所が確保できた人、Revolutは口座維持費を抑えたい人の比較候補です。
そして住民登録・給与振込・家賃の引落しが安定したら、毎月の口座維持費や貯蓄金利を見直す段階へ進みましょう。

