イギリスで家を借りる方法|日本人向け賃貸の流れと注意点

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イギリスの賃貸は、日本と手順も用語も違います。さらにイングランドでは2026年5月から民間賃貸制度が大きく変わり、古い海外移住者向け記事にある「6か月分の家賃前払い」などは、そのまま現在のルールとして使えません。

結論:イングランドならこの順番

  1. Rightmove・Zoopla等で候補を探す
  2. 内見して申込みを出す
  3. ホールディング・デポジット(申込金)と入居審査を確認
  4. ライト・トゥ・レントをシェアコード等で証明
  5. 契約・賃貸デポジット(敷金)・最初の家賃を支払う
  6. 入居日に入居時の設備・状態確認書とメーターの検針値を残す

最初の物件探し|写真より「場所」と「建物」を見る

代表的な物件サイトはRightmove、Zoopla、OpenRentなどです。オンライン写真だけで決めず、可能なら現地内見をします。

内見では、駅・バス停、スーパー、騒音、暖房、窓、湿気、家具、インターネット回線、水圧を確認。ロンドン等では同じ郵便番号周辺でも通勤のしやすさが大きく違います。

イングランドではライト・トゥ・レントを証明する

イングランドの民間賃貸では、家主・賃貸仲介業者が成人入居者のライト・トゥ・レントを確認します。イービザを持つ日本人なら、英国内務省のオンラインサービスでライト・トゥ・レント用シェアコードを発行して渡すのが基本です。

ライト・トゥ・レントはイングランドの制度で、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドには同じ確認制度はありません。

→ シェアコードの作り方

2026年5月から「家賃前払い」のルールが変わった

イングランドでは2026年5月1日からレンターズ・ライツ法(Renters’ Rights Act)の主要ルールが始まりました。新しい一般的な民間賃貸では、期間を固定しない契約が基本です。

特に新規渡英者に重要なのが家賃の前払いです。

  • 契約を締結する前に家賃前払いを要求・受領することはできない
  • 契約後〜入居開始前に求められる前払い家賃は、通常1か月分まで

昔の海外移住者向け記事にある「英国でのクレジットヒストリーがないなら6か月分先払い」は、2026年現在のイングランドの新規一般的な民間賃貸契約では、そのまま使える助言ではありません。

デポジットはいくらまで?

支払い イングランドの上限 ポイント
ホールディング・デポジット(申込金) 1週間分の家賃 物件を押さえる段階
賃貸デポジット(敷金) 年家賃£50,000未満:5週間分 政府認可のデポジット保護制度で保護
賃貸デポジット(敷金) 年家賃£50,000以上:6週間分 同上
家賃の前払い 契約後、通常1か月分まで 2026年5月以降

賃貸デポジット(敷金)は政府認可のデポジット保護制度で保護され、家主・仲介業者は受領から30日以内に保護手続きをする必要があります。

入居審査では何を見られる?

賃貸仲介業者によって違いますが、本人確認、雇用、収入、以前の住所、家主 入居審査などを確認されることがあります。

渡英直後は英国でのクレジットヒストリーがなくても、それだけで賃貸できないわけではありません。雇用契約書、給与、ビザ/イービザ、銀行明細等、今出せる資料を揃えます。

2026年のイングランドでは、入居審査が弱いことを理由に、契約前から高額な家賃の前払いを要求する従来型の方法には制限があります。

契約書で見るポイント

  • 家賃と支払日
  • 何が家賃に含まれるか
  • カウンシルタックスの負担者
  • 家具・家電の範囲
  • 修理・修理・保守の連絡先
  • 退去時の解約通知
  • デポジット保護の情報

入居日に必ずやること

鍵を受け取ったら、部屋の傷・汚れ・家具・家電を写真と動画で残し、入居時の設備・状態確認書と違う点をすぐ仲介業者へ送ります。電気・ガスのメーターの検針値も撮影し、既存供給会社へ入居日を連絡します。

その後、カウンシルタックス、銀行口座、ブロードバンド等を自分の英国の住所で整えていきます。

入居前に必要になりやすい費用

費用 イングランドの目安・上限 ポイント
ホールディング・デポジット(申込金) 最大1週間分の家賃 物件を押さえて審査するための費用
賃貸デポジット(敷金) 通常は最大5週間分 年間家賃£50,000以上は最大6週間分
家賃の前払い 契約締結後、原則最大1か月分 2026年5月からルール変更
仲介手数料 通常の賃貸契約では原則請求不可 許可された費用以外に注意

物件選びでは家賃以外も見る

家賃が安くても、カウンシルタックスのバンド、暖房方式、断熱、通勤費、ブロードバンド回線によって毎月の支出は変わります。特に古い物件ではエネルギー効率で光熱費に差が出やすいです。

内見時にEPC(エネルギー性能証明書)、暖房方式、窓、カビ・結露の有無、携帯電話の電波も確認してください。

2026年の家賃相場を数字で見る

ONSの2026年9月公表データでは、2026年8月の平均月額家賃は英国全体£1,400、イングランド£1,459、ウェールズ£846、スコットランド£1,013でした。ロンドン全体は£2,332です。

地域 平均月額家賃(2026年8月)
英国全体 £1,400
イングランド £1,459
ウェールズ £846
スコットランド £1,013
ロンドン £2,332

ロンドン内でも差は大きく、2026年8月の平均はBexley £1,537、Newham £1,928、Greenwich £1,995、Camden £2,819、Westminster £3,196、Kensington and Chelsea £3,690でした。単に「ロンドンの平均」だけで予算を組まず、通勤先と候補区の平均を見てください。

入居時にいくら現金が動く?

イングランドでは年家賃£50,000未満なら賃貸デポジットは最大5週間分です。月£2,000の物件なら1週間あたり約£461.54、5週間で約£2,307.69。1か月分家賃£2,000と合わせると、入居時だけで約£4,308になります。

月£1,500なら、5週間分デポジットは約£1,731、初月家賃と合わせて約£3,231です。家具・引越し・カウンシルタックスは別なので、家探し前にこの金額を動かせるようにしておきます。

2026年5月以降は「外国人だから6か月前払い」が前提ではない

イングランドでは2026年5月1日から、家主は契約締結前に家賃を受け取れず、契約締結後も入居開始前に要求できる家賃前払いは原則1か月分までです。以前の海外移住者向け記事に多かった「英国の信用履歴がないなら6か月分を先に払う」という助言は、新しい一般賃貸ではそのまま使えません。

よくある質問

日本から契約してもいい?

会社手配や信頼できるリロケーションサービスを除けば、現地で内見してからの方が安全です。最初はキャンセル可能な仮住まいを確保する方法があります。

ホールディング・デポジット(申込金)を払ったら必ず契約できますか?

いいえ。入居審査やライト・トゥ・レントなどの確認があります。ただし、家主・仲介業者がホールディング・デポジット(申込金)を保持できる条件は法律で限定されています。