日本からフランスへ荷物を送るときは、「一番安い配送会社」を探す前に、機内で持つ物・段ボールで送る物・国際引越し業者に任せる物の3つに分けます。さらに本格的な移住なら、フランス税関の「主たる住居の移転」による家財の免税制度も確認してください。
※制度・料金・サービス内容は2026年10月11日に確認しています。料金やキャンペーン、申込み条件は変わるため、契約前にリンク先の最新条件を確認してください。
先に結論|荷物量で選ぶ
| 荷物量 | まず比較 | 向いている人 |
|---|---|---|
| スーツケース2〜4個 | 航空会社の追加受託手荷物 | 単身・留学・ワーホリ |
| 段ボール数箱 | 国際宅配・航空便 | 家具なしの移住 |
| 5m³前後〜 | 国際引越し・混載便 | 長期移住・夫婦 |
| 家具・家財一式 | Sirelo等で2〜3社相見積もり | 家族・駐在 |
家具・家財が多いなら先に国際引越しの相場を確認
同じ荷物量でも業者差が大きいため、処分する物を決める前に複数社の見積もりを取ると判断しやすくなります。
荷物量ごとに輸送方法を決める
最初に「到着後14日以内に使うか」で分ける
配送が遅れても困らない物を、手荷物で運ぶ必要はありません。逆に、通関や配送が遅れる可能性を考えると、重要品を別送にするのは危険です。
必ず自分で持つもの
- パスポート・ビザ
- 雇用・学校・行政手続きの原本
- 常用薬・処方情報
- ノートパソコン・仕事道具
- スマートフォン・充電器
- 1〜2週間分の衣類
- 高価な小物・貴重品
後から届いても困らないもの
- 本・書類の一部
- 季節外の衣類
- 食器
- 寝具の予備
- 趣味用品
- 大型家具・家財
単身なら「追加受託手荷物」が最安になることも多い
段ボール数箱を国際宅配すると、送料だけでなく集荷、梱包、通関、フランス側の配送を考える必要があります。スーツケース数個で収まるなら、利用する航空会社の追加手荷物料金を先に計算してください。
空港から新居まで自分で運べる量なら、配送遅延や通関待ちがなく、結果として一番楽なことがあります。
段ボール数箱なら国際宅配・航空便
家具を持たず、衣類や本だけ送る場合は国際宅配が候補です。料金を比べるときは「1箱いくら」ではなく、以下まで含めます。
- 箱サイズと重量上限
- 日本国内の集荷
- 追跡の有無
- 紛失・破損保険
- 通関手続き
- フランス側の再配達
- 追加の通関・取扱手数料
家財一式ならSireloで相見積もり
Sirelo(サイレロ)は国際引越し会社の比較・見積もりサービスです。英語圏の移住サイトでも国際引越しの収益導線としてよく使われています。
SireloのSireloの国際引越し料金ガイドでは、国際引越し全体の目安を1,500〜10,400ユーロ程度、5m³以下の小規模混載を1,000ユーロ程度からとしています。ただし日本→フランスの実際の料金は、距離、容積、船便・航空便、梱包、保険、時期で大きく変わります。
税関・免税・輸送保険
日本からの本格移住なら「家財の免税制度」を確認
日本はEU域外なので、通常の輸入なら関税・VATの対象になり得ます。ただし、主たる住居をフランスへ移す場合、一定条件を満たす私物について関税・税の免除を受けられる制度があります。
フランス税関が示す主な条件
- 原則としてEU域外の国に少なくとも12か月居住していた
- 輸入する私物を移住前に少なくとも6か月、私的用途で使用していた
- 住居移転日から12か月以内にフランスへ持ち込む
- 免税で輸入した物をフランス入国後12か月以内に売却・貸与等しない
「日本で新品家具を買ってフランスへ送れば全部免税」という制度ではありません。中古の生活家財を主たる住居移転に伴って持ち込むことが前提です。
免税を使う場合に必要になる代表書類
フランス税関は、詳細な家財リスト、主たる住居がEU域外にあったことを示す資料、フランスへ定住することを示す資料などを案内しています。輸入が複数回に分かれる場合、最初の輸入時に免税を希望する家財全体をインベントリーへ記載します。
荷物リストは「箱1:衣類」だけでは弱い
国際引越しでは、箱ごとに内容をある程度具体的に書きます。例えば「used clothing」「used books」「kitchenware」のように、用途・中古品であることが分かるリストを作ります。
高価なカメラ、楽器、時計などは、保険の補償額を決めるためにも個別に価値を記録します。
見積もりで損をしないチェック
大型家電は送る前にフランスで買い直す金額と比較
冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどは容積を使い、輸送費が高くなります。電圧、プラグ、修理保証の問題もあるため、現地購入の方が合理的なことがあります。
家具も同じです。安価な棚や机を高い船便で送るより、フランスで買い直した方が総額が低い場合があります。
食品・薬・植物・動物由来品は「普通の家財」と分ける
食品、酒、たばこ、薬、植物、動物由来品などは別の輸入規制・数量制限の対象になり得ます。引越し業者が箱を受け取ることと、税関上自由に輸入できることは同じではありません。
特に常用薬は、荷物便へ入れず手荷物で持ち、処方・数量・成分の確認をしておく方が安全です。
長期住居が決まる前に大量の荷物を送らない
仮住まいに大量の段ボールや家具が届くと、保管スペース、搬入、再配送で追加費用が出ます。
おすすめは、本人が先に渡仏 → 長期住居を決める → 入居日確定 → 大型荷物を到着させるという順番です。駐在で会社が倉庫保管を手配する場合は、その条件を確認します。
見積もりで必ず比較する8項目
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 輸送方法 | 航空・海上・混載 |
| 容積 | m³計算か重量計算か |
| 日本側 | 梱包・集荷・階段料金 |
| フランス側 | 通関・配送・階段・エレベーター |
| 保険 | 全損のみか部分破損も対象か |
| 保管 | 遅延・入居前保管の料金 |
| 納期 | 目安と遅延時の連絡方法 |
| 通関 | 免税制度の書類をどこまで支援するか |
免税を使う家財は「移住後12か月以内」を意識する
主たる住居をEU域外からフランスへ移す場合の家財免税では、対象品を一度に全部送る必要はありませんが、制度には移住に伴う輸入時期の条件があります。後から送る箱も含め、最初の税関提出用の在庫一覧に対象家財をまとめ、輸送会社へ免税扱いを希望することを伝えます。
また免税で入れた家財は、フランスへの輸入後12か月間、売却・貸与・質入れなどが制限されます。「不要になったから到着直後に売る」という扱いは避けてください。
輸送保険は「重量補償」だけでなく申告価額を確認する
国際引越しでは、破損時の補償方法が会社によって違います。高価な家具、パソコン、カメラ、楽器などは、輸送会社の標準補償だけでは購入価格をカバーしないことがあります。見積もり時に、全損・部分損、免責、申告価額、梱包を自分でした場合の扱いを確認します。
段ボールには「通関用の中身リスト」を作る
箱の外側に番号を振り、手元の一覧と対応させます。例えば「箱3:衣類15点・靴3足・書籍8冊」のように、後で税関・保険・紛失確認に使える粒度で記録します。箱を閉める前に中身の写真も撮っておくと、破損申請時に役立ちます。
到着日ではなく「長期住居の入居日」から逆算する
船便や混載便は予定日が動くことがあります。仮住まいに大型荷物が届くと、受取拒否や保管料の原因になります。国際引越し業者には、フランス側の住所が未確定であること、いつ頃確定するか、保管が必要になった場合の料金を先に確認してください。
家財の通関と免税条件を確認
家財免税の対象になる荷物か、見積もり前に確認する
日本からフランスへ主たる住居を移す場合、税関が示す主な条件は域外での居住12か月以上・家財の私的使用6か月以上・住居移転後12か月以内の輸入です。新しく購入して一度も使っていない家具や転売用の商品は、通常の家財と同じ扱いだと考えないようにします。書面による品目と概算価額の一覧も必要です。
見積もり時は「フランス側の通関費用込み」と書いてあっても、関税・付加価値税、税関検査時の追加費、玄関までの搬入費まで含まれるかを確認してください。詳しくはフランス税関の住居移転免税案内を参照します。
よくある質問
船便が一番安い?
一般に大きな荷物では航空便より安くなりやすいですが、荷物量が少ない場合は追加受託手荷物・国際宅配の方が総額で有利なことがあります。必ず同じ荷物量で比較してください。
免税なら税関手続きは不要?
いいえ。免税を受けるための条件・書類があります。免税=無申告ではありません。
日本で買った新品を引越し荷物として送れる?
送ること自体と、住居移転時の免税対象になることは別です。フランス税関は免税対象の私物について原則6か月以上の私用実績を条件にしています。
車も一緒に持ち込める?
車には税関だけでなく登録・技術要件もあるため、家具と同じ感覚では決めないでください。高額になることも多く、個別に計算が必要です。
まとめ|小荷物は自分で、大荷物は相見積もり
単身なら追加受託手荷物、段ボール数箱なら国際宅配、家財一式なら国際引越し会社の相見積もりが基本です。
本格移住では、フランス税関の「主たる住居移転」による免税を確認し、詳細な家財リストを準備します。長期住居が決まる前に大型荷物を到着させないことも重要です。

