Etsyで米国のお客さんに商品を販売するなら、2026年7月以降は発送方法の選び方がより重要になりました。購入者が受け取り時に予想外の関税を請求されないよう、関税を事前に含めるDDP配送を検討する必要があります。
DDPとは?購入者が商品受取時に追加負担しない配送
DDP(Delivered Duty Paid)は、輸入時の関税・税などの負担を売り手側が引き受け、買い手に予想外の請求を発生させない条件です。Duties Unpaidなどの方式では、受け取る側に請求が発生し、受取拒否や返品トラブルにつながり得ます。
| 方式 | 誰が輸入費用を負担? | Etsy米国向けの考え方 |
|---|---|---|
| DDP | 販売者が事前に負担・手配 | Etsyが推奨・購入者保護の要件 |
| 非DDPの方式 | 購入者が受取時に負担することがある | 購入者への追加請求・保護対象外リスク |
価格を決める前に計算すべきもの
関税は一律の割合ではありません。商品種類、原産地、通関時の扱い、輸送手段などによって計算が変わります。Etsy公式の米国向け価格設定や見積もりツールを使い、実際の配送会社のDDP対応・請求条件と合わせて確認します。
| 費用 | 見積もりの取得先 |
|---|---|
| 商品原価・梱包 | 自分の仕入・材料費・包装資材 |
| 米国向け送料 | 利用予定のDDP対応配送会社 |
| 関税・輸入税等 | 配送会社の見積もり・Etsy公式案内 |
| プラットフォーム費用 | Etsyの販売・決済明細 |
| 為替換算費用 | 売上受取サービスの換算明細 |
日本から発送する手順
- 商品ごとに発送元国と原産地を整理。
- 米国への発送が可能な配送会社にDDPの取扱いを確認。
- 商品価格に関税等の見込み額を含めた米国向けの販売価格を設計。
- Etsyの米国向け価格設定・送料プロフィールを更新。
- 注文時に内容品・金額・原産国情報を正しく申告し、追跡番号を保存。
米国向けだけ商品価格を分けたい
Etsyは米国外のセラーが、国内・米国向け・その他の国向けに異なる商品価格を設定する機能を案内しています。関税分を全世界の商品価格へ一律に加えるより、米国向けの価格を分ける選択肢があります。
配送会社はどこを見る?
Etsy公式はDDP対応の選択肢としてUPSやFedExなどを案内しています。日本郵便なども候補にする場合には、選択した発送サービスがDDPとして取扱えるかを個別に確認します。「米国へ送れる」ことと「DDPで関税を前払いできる」ことは同じではありません。
トラブルを避けるための3つの判断
米国の購入者に「受取時に払って」と言ってよい?
Etsyの2026年7月以降の方針では、費用を事前に織り込むDDPが重要です。購入者保護の要件も含め、非DDPを前提に価格を低く見せることは避けましょう。
米国向けの注文が赤字になりそう
関税・DDP追加費用を含めた利益が確保できなければ、米国向け価格を見直すか、米国を一時的に発送対象外とする選択肢を検討します。
商品価格を米国向けだけ上げたい
Etsyの米国向け価格設定機能を確認します。送料ではなく商品価格で回収すべき費用も分けて管理し、利益率を点検しましょう。
具体例:商品価格の見直し方
仮に日本から米国へ販売する商品が5,000円、梱包・送料が2,000円、見積もった関税・DDP関連費用が1,000円であれば、売上から少なくとも3,000円の配送関連コストが発生します。さらにEtsyの手数料や商品原価を差し引いて利益が残るか計算します。この数字は計算例であり、米国の実際の関税額ではありません。
出品前のDDPチェックリスト
- 実際の原産国と素材・商品分類を把握。
- 配送会社にDDPのサービス・必要書類・見積もりを確認。
- Etsyで米国向けの商品価格・送料設定を確認。
- 購入者へ示す配達予定日が現実的か確認。
- 発送後は追跡番号・配送証明・購入者とのメッセージを保存。
DDPを選んだだけでEtsy Purchase Protectionの全条件を自動的に満たすわけではありません。発送期限、追跡、商品説明など購入者保護のほかの条件も確認しましょう。
米国向け販売だけで赤字になる場合、商品価格と送料の両方を調整し、利益が残る国へ販売範囲を絞ることも選択肢です。

